第25回やぶはら高原ハーフマラソン(長野県木曽郡木祖村)
◆ぬキラン以前の過去記事です◆
やぶはら高原ハーフマラソンに参加してきました。
場所は長野県木祖村。このレースはフラットなところがないという実に素敵レースで、この時期に行われることもあいまって、変態さんがたくさん集まってました。
その中でも真人間な私が果たしてどこまで太刀打ちできるのか、度胸だめしみたいな感じで挑戦してきました。
【スタート~5キロ 27'28"】
0'18"-5'58"-4'18"-5'32"-6'00"-5'22"
スタートはハーフと10キロが一緒で、想定ラップタイム順に整列。でも、4分半以内、4分半~5分半、5分半以上みたいなアバウトさ。
今回はタイムの更新を目指すとか、そういうもんじゃないので、5分半以上のところからスタートしました。2時間以上、平気で掛かる可能性だってあるわけだからね(゚Д゚)
でも参加者は全体でも3,000人もいないような感じなので、そんなスタート位置でもロスはあんまりなし。スタート直後は道幅も広いので渋滞もほとんど感じませんでした。
スタート早々から上り坂。でも1キロもすると、急激な下り坂。下りは本当は嬉しいはずなのに、ゴール前にこの坂を逆に登らなきゃいけないのねと、かなりげんなり、嫌な気分に。。。
で、下りきったあとは、夢のひたすら上り坂。しかも何が嫌かって、ずっと日向で涼しさなど全くなし。長野なのに。標高高いのに。
走ってる人たちもわずかばかり見られる日陰を求めてジプシー状態。走り始めて5キロもしないうちにそんな地獄光景が見られました。噂にたがわず、素敵です。
5キロ手前で10キロのゲストランナーだった嶋原清子さんからハイタッチをもらって元気回復。
したのも100メートルくらいなもので、淡々と黙々と灼熱のアスファルトの上を登り続けました。
【5キロ~10キロ 25'21"】
4'59"-5'40"-4'43"-5'07"-4'52"
はやく上り終わんねーかなと思っていたら、8キロ手前位の奥木曽湖を渡る橋で立場逆転。上り基調から下り基調に変わるし、道は日陰中心になるしで、ありとあらゆる意味で天国。頑張ったかいがあるってもんだな、ほんとに。泣けてきました。もちろん泣きませんでしたが。
ゴールまでこの状態が続くといいなーって、そんなことを思いながら走ってましたが、そういえばスタート直後何か感じてたような。。。
【10キロ~15キ 26'08"】
4'59"-4'47"-6'18"-5'30"-4'34"
引き続き気持ちの良い下り基調の道を走っていると、前方にトンネルが。案の定、ガーミンがGPSを捕捉できなくなり、ラップがおかしなことになりました(13キロのところですね)。
でもトンネルを走るってのは、なかなかなものですね。反響する足音がものすごくて、後ろから大群に押し寄せられるようなそんな感覚になりました。
10キロの折り返しのところで、再び嶋原さんとハイタッチ。って、ことはあと5キロか…。あれ?ガーミン的にはまた14キロも行ってないな。ま、さっきGPSを捕捉できなかったから、そのせいだなと、本気でそう思っていたわけなんです。
目の前に14キロと書かれた札を見るまでは。
【15キロ~20キロ 28'43"】
4'57"-5'16"-5'38"-4'57"-7'55"
つまりはどっかで10キロのコースとは違う、余分なところを走らなきゃいけないんだなということは、すぐに理解できました。
理解はできましたが、認めたくはありませんでした。あぁ、ちゃんとコース図を見ておけばよかった。あぁ、走ってる間にこんな絶望感、ヤラレた感を味わうなんて。
そして、それはやってきました。15キロ過ぎに。ハーフの人はこっちへというイヤ矢印。矢印の従うままに無駄に下り坂を進むと、そこはだだっ広い畑。
走ってる人たちは左に向かって走ってるのに、戻ってくる人たちは右から来ている。はて?と思いながら近づいてみると、ものすごく遠いところを走ってるランナーがいるという光景が、前方にうっすらと見えてしまいました。
あぁ、そんなところを走らされるのですね。しかも畑ってことは、日陰など微塵もないのですね。このコースの中で唯一のフラットな部分ではありましたが、個人的には2番目に辛いところでした。前半のひたすら上り坂よりも辛かったです。
前半よりもおそらく気温も上がってたんでしょう。照りつける日光が恨めしく思いました。気分はもはやムルソーです。たとえ誰かを傷つけたとしても、それは太陽がまぶしいのが悪いのです。
で、嫌々ながらそれが終わると、一番辛い場面に。その辛さは行きの時点である程度は予想できていましたが、それ以上でした。詳細は、ラップタイムでくんでやってください。
【20キロ~ラスト 6'40"】
6'06"-0'34"(4'41")
ラスト給水所のところで従事してたおっさんに、「この上りが最後だ、登りきればゴールが見えるぞ」と非常にありがたい言葉。
看板に偽りなし。おっさんの発言にも偽りなし。上り坂を登った先に見えたゴールはちょっと遠かったけれど、そこまで至る道のりは完全なる下り坂でした。
スタート直後にこんなのを登った記憶がないなぁと、そんな錯覚を覚えるほどのがっつりした坂道。
これは癒しです。20キロの地獄を乗り切った人に与えてくれるご褒美です。
フラフラになりつつも駈け降りて、ゴールイン!ゴール後の充実感は半端ありませんでした。
【タイム 1時間54分20秒】
実に平凡なタイムですが、大満足です。そして、こんな過酷状況で出たタイムより喜多マラソンの方が遅かったという異常さを改めて噛み締めるという結果になりました。
走り終わってみると、何なんでしょうね。超楽しかった思い出しかありません。わざわざこの時期に開催する意味がちょっとわかった気がします。
来年もこの充実感を味わいに来ようかなって、終わっちまえば、そんなことを思ってしまいました。
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さて、やぶはら高原ハーフマラソン自体の感想。
そもそも場所なんですが、長野県の木祖村というところは、中央道の伊那ICから1時間弱かかるところが会場です。
スタート、ゴールの場所であるこだまの森というところは、子供用のアスレチック施設やらプールやらがあるので、子供たちも連れていってあげようと、夜中の2時半起きの3時半出発で現地へ向かいました。
諏訪湖SAで朝食とか食べつつで7時半には到着していたので、東京からダイレクトで3時間半といった距離です。ちょっと遠い。
でもまぁその分標高も高いし、気温も涼しい…はずだったんですけどねぇ。気温的にはもしかしたらあんまり変わらなかったかもしれません。じめっとした暑さではありませんでしたが。
この時期に開催されるので、給水所やスポンジ所は盛りだくさん。参加記念品も帽子というのは、ある意味暑さ対策という面もありそうです。
今年で25回目ということもあって、運営は実にスムーズ。記念大会という割には記念感はあんまりありませんでしたが、もしかしたら例年よりはちょっと豪華だったのかもしれません。
個人的に一番良かったのは、ゴール後に靴に付けてたチップの取り外しサービスを実施していたこと。正直過酷なレースなので、ゴール後フラフラだったんですが、椅子に座らせてくれて、チップを外してくれたのは、本当にありがたく、嬉しかったです。
お昼ご飯を適当に済まして、帰路についたわけですが、本当の地獄はここから。小仏トンネルで事故が起きた影響でひどい渋滞に巻き込まれて、結局家に着いたのは9時過ぎでした。
20キロ手前の坂道より、炎天下の畑ランより、結局はそれが一番きつかったです。何よりこれには、充実感などないですしね。